主役に帰ってきた!!竹ノ内佑也(東京)、10年ぶり2度目の大会制覇!!
近藤美洸(東京)全日本女子を初優勝!世界大会個人Vと今年は最高峰を制す!
令和6年・2024年11月3日(日・祝)、第72回全日本剣道選手権大会、第63回全日本女子剣道選手権大会が日本武道館にて開催された。
男子は竹ノ内佑也(東京・警視庁)が決勝で合屋龍(京都・警察)に圧巻の二本勝ちで2度目の優勝を果たした。
三位には前回大会優勝の棗田龍介(広島・警察)、松﨑賢士郎(茨城・筑波大教員、第68回大会優勝)が入賞を果たした。
女子は世界女王・近藤美洸(東京・警察)が初優勝を果たした。決勝では前回大会優勝の渡邊タイ(熊本・警察)から試合序盤にメン、コテを決めて二本勝ちで初制覇。
3大会連続決勝進出、第60回大会優勝の妹尾舞香(福岡・警察)と、2度の優勝経験のある松本弥月(神奈川)が三位に。
今年の全日本剣道選手権は男女とも東京代表、そして、世界大会日本代表選手であり、機が熟した警視庁所属選手と、だれも納得する選手の優勝で今年の選手権の幕がおろされた。
インタビュー
10年ぶり2度目の優勝 竹ノ内佑也
竹ノ内:合屋選手は独特な剣風で、自分のスタイルを突き通す選手なので、それに乱されないように自分は自分の剣道を5分間にかけてやった結果ですね。(決勝の試合展開に関して)どこかで一本を狙いいかなくてはいけない、そのためには先に仕掛ける、先に取れれば勝利に近づけると、自分の自信とプライドを試合にぶつけ、さきに一本取ったあと二本目を取りに行く最高の展開ができたのできたかなって思っています。(有効打に関して)合屋選手の前の試合を見ていて「ここかな」とイメージしていたところがあったので決勝戦でも小手を出せたらいいなとは思っていましたが、(狙ったというよりは)自然と体がついてきてくれましたね。一本目から面を狙ってはいましたが(小手で先取し)、相手が取り返すために出てきつつも足が止まったところで、自分の持ち味である「飛び込み面」が出せたかなと思います。(本日は延長戦なしで終えたことに関して)今日は「5分間で一本取る」という気持ちで試合をしていました。延長戦になったらお互いに体力の問題も出てきますので、最初から「5分一本勝負」のつもりで試合に入りました。先生方のアドバイスや、世界大会日本代表監督の東先生からも「先をとって、終始自分から仕掛けていきなさい」と言われていので、それが今日の結果につながりました。
この10年間、周りの方々から期待をしていただき「今年は!」「今年こそ!」と言っていただいていましたが、この特別な大会は何が起きるかわわからないので、今日という日に運もあったのかもしれません。男女同時開催で、警視庁同士(女子は阿部が優勝)で優勝できたことは、二人とも運がこの日に、いままで勝てないこともありましたが、この日に来たんじゃないかなって思います。
悲願の初優勝 阿部美洸
阿部:決勝戦は思い切り試合をしようと思っていた結果、(初太刀の面が)「あたった!」と自分でもびっくりしました。渡邊選手は圧力がすごいので、守ってしまったら打たれてしまうので、二本目は狙いにいったつもりはないのですが「攻め続ける」と思っていた結果が二本目につながったのだと思います。(二本目を決めた直後の心境は?)「やった~」という感じです笑 (選手権までの取り組み)世界大会で優勝してから少し気持ちが乗らない期間、気持ちが抜けてしまったじきがあり稽古なども「なかなかうまくいかないな」と思っていたのですが「自分らしくやったらいいかな」と切り替えからは吹っ切れた感じでした。ですが、この大会の直前までうじうじ考えていましたね笑 (今大会は年下選手との対戦が多かった)特に対戦相手の年齢とか、年上であるプライドとかそういうのは考えておらず、一選手として対戦しています。
福大大濠剣道部・黒木貞光 元監督(現・福岡大剣道部総監督)
黒木:「今日は竹ノ内と虎(池田虎ノ介選手)の応援で(福岡から)でてきました。久しぶりに竹ノ内を見て、涙が出ましたね。ああいう試合を、最近見てなかったですからね。もう(優勝)2回目はないかなっておもってたら。準々決勝の直接対決(竹ノ内×池田)は、お互いに力を出し切ってくれればいいなと思って見ていました。竹ノ内は警察大会で(池田選手に)負けとったから、今日は挽回する意味でも気合がはいっていたとなかろうかと笑 あそこから試合内容がかわってきて(準決勝の)松﨑くんは勢いもあって厳しいかなって思ったところもあったけど、竹ノ内はものともせずに気迫のある試合をしてましたね。」
結果
第72回全日本剣道選手権大会
優勝 竹ノ内佑也(東京)
二位 合屋 龍(京都)
三位 棗田龍介(広島)
三位 松﨑賢士郎(茨城)
優秀選手
濵﨑翔大(鹿児島)、山下雄輔(三重)、水田千尋(福岡)、池田虎ノ介(福岡)、足立柳次(埼玉)、屋我飛翔(愛知)
第63回全日本女子剣道選手権大会
優勝 近藤美洸(東京)
二位 渡邊タイ(熊本)
三位 妹尾舞香(福岡)
三位 松本弥月(神奈川)
優秀選手
竹中美帆(栃木)、水川晴奈(岡山)、小川梨々香(埼玉)、松本智香(神奈川)、小川萌々香(愛知)、太田彩月(青森)
決勝
男子:×合屋(京都)( 勝ち メコ)竹ノ内(東京)○
女子:×渡邊(熊本)( 勝ち コメ)近藤(東京)○
準決勝
男子
○合屋(京都)×棗田(広島)×
×松﨑(茨城)( 勝ち メメ)竹ノ内(東京)○
女子
○渡邊(熊本)(メ 一本勝ち )松本弥(神奈川)×
○近藤(東京)(メ 延長 )妹尾(福岡)×
準々決勝
男子
・○合屋(京都)(メ 延長 )濱﨑(鹿児島)×
・○棗田(広島)×山下(三重)×
・○松﨑(茨城)(コ 一本勝ち )水田(福岡)×
・×池田(福岡)( 勝ち メメ)竹ノ内(東京)○
女子
・○渡邊(熊本)×竹中(栃木)×
・○松本弥(神奈川)(コ 延長 )水川(岡山)×
・○近藤(東京)(コ 一本勝ち )小川(埼玉)×
・○妹尾(福岡)(メ 延長 )松本智(神奈川)×
序盤戦・速報
3回戦ハイライト
男子3回戦
×足立(埼玉)( 延長 メ)合屋(京都)○
→延長戦、両者勝負をかけた相メンで合屋が勝利
○濱﨑(鹿児島)(コ 延長 )星子(東京)×
→濱﨑が間合いを詰めて鋭いコテを決めた
×近本(愛知)( 一本勝ち メ)棗田(広島)○
→試合終盤、近本の小手を狙ったが棗田がメンを決めて一本勝ち。近本もキレのある攻めで棗田を追い詰めた
○山下(三重)(メ 一本勝ち )長谷川(新潟)×
→片手メン
○松﨑(茨城)(メ 延長 )林田(福井)×
×橋本(埼玉)(コ 延長 メメ)水田(福岡)○
→橋本がコテを先取したが、水田が逆転勝利
×大平(栃木)×池田(福岡)○
×屋我(愛知)×竹ノ内(東京)○
女子3回戦
○渡邊(熊本)(コ 勝ち )小川(愛知)×
×志藤(埼玉)×竹中(栃木)○
×横山(大阪)×松本弥(神奈川)○
○末永(和歌山)( 延長 コ)水川(岡山)○
太田(青森)×近藤(東京)
○小川(埼玉)(コ 延長 )大西(福井)×
○妹尾(福岡)×藤﨑(大阪)×
松本智(神奈川)×尾﨑(京都)
2回戦ハイライト
1回戦ハイライト
開会式
組合せ
速報:男子1〜2回戦
2回戦
足立(埼玉)×山名(静岡)
合屋(京都)×星野(群馬)
○濱﨑(鹿児島)×山内(奈良)×
星子(東京)×中澤(高知)
→好勝負!
近本(愛知)×菅野(兵庫)
染谷(千葉)×棗田(広島)
牛島(大阪)×山下(三重)
長谷川(新潟)×鶴田(青森)
松﨑(茨城)×前田(長崎)
×曽田(神奈川)( 延長 コ)林田(福井)○
→延長戦、曽田の面に出ばなコテを決めた林田が勝利
橋本(埼玉)×村上(愛媛)
三浦(兵庫)×水田(福岡)
西澤(長野)×大平(栃木)
池田(福岡)×木村(大阪)
屋我(愛知)×齋藤(熊本)
千田(宮城)×竹ノ内(東京)
1回戦(第1試合場)
×松井雅嗣(北海道)( 延長 メ)足立柳次(埼玉)○
→ベテラン対決、初出場の松井だったが足立がメンに飛び込み勝利
○山名良昌(静岡)(メ 延長 )堤 光誠(大分)×
○合屋 龍(京都)×佐々木健介(鳥取)×
×泉 賢史(富山)×星野秀明(群馬)○
×田内雄大(千葉)×濱﨑翔大(鹿児島)○
→延長戦、濱﨑が相メンを制して勝利した
×大谷昇平(福島)×山内 駿(奈良)○
×杉田裕紀(岡山)( 一本勝ち コ)星子啓太(東京)○
×川頭康輔(佐賀)( 延長 コ)中澤公貴(高知)○
×松﨑亮介(宮崎)( 延長 メ)近本太郎(愛知)○
○菅野隆行(兵庫)×小池卓司(茨城)×
○染谷恒貴(千葉)(メ 延長 )藤原良仁(香川)×
→動きにキレのある染谷は延長開始早々に素早く攻め入りメンを決めて勝利
×古舘 将(岩手)( 勝ち メツ)棗田龍介(広島)○
○牛島辰徳(大阪)(メ 延長 )後藤拓真(石川)×
×大平翔士(東京)( 延長 メ)山下雄輔(三重)○
○長谷川碩亮(新潟)×山崎仁平(神奈川)×
×牧島凛太郎(福岡)×鶴田和也(青森)○
1回戦(第2試合場)
○松﨑賢士郎(茨城)(メ 延長 )奥村優太(北海道)×
→元王者・松﨑は延長に入っても落ち着いた試合展開を見せ、最後は鋭くメンに飛び込み勝利した
○前田聖直(長崎)(コ 延長 )横藤竜平(大阪)×
→初出場対決は、前田が鋭くコテを決めて勝利
曽田峻平(神奈川)×滝本翔太(和歌山)
○林田匡平(福井)(メ 延長 )山本雅人(山梨)×
→延長で鋭くメンを決めて勝利
×五十嵐 洸(岐阜)( 勝ち ココ)橋本桂一(埼玉)○
→出場最年長の橋本が上段・五十嵐から左コテを二本決めて勝利
×中尾勝太(島根)( 延長 メ)村上泰彦(愛媛)○
→引きメン
○三浦康貴(兵庫)(メ 延長 )宮本敬太(東京)×s
→三浦が思い切りの飛び込みメンを決めて勝利した
○水田千尋(福岡)×国安和葉(秋田)×
○西澤慎也(長野)(メ 勝ち )嘉陽宗隆(沖縄)×
×日向裕也(山形)×大平翔斗(栃木)○
○池田虎ノ介(福岡)×伊藤勇太(埼玉)×
×矢野孔明(広島)×木村恵都(大阪)○
○屋我飛翔(愛知)×中村治貴(滋賀)×
齊藤教世(熊本)×白鳥湧也(千葉)
柴田駿介(山口)×千田 海(宮城)
×岩原潤哉(徳島)×竹ノ内佑也(東京)○
速報:女子1〜2回戦
女子・2回戦
髙橋(千葉)×渡邊(熊本)
内田(東京)×小川(愛知)
中村(茨城)×志藤(埼玉)
佐藤(富山)×竹中(栃木)
佐藤(東京)×横山(大阪)
亀井(石川)×松本(神奈川)
末永(和歌山)×玉井(千葉)
水川(岡山)×猪原(鹿児島)
太田(青森)×森山(島根)
八木(滋賀)×近藤(東京)
木村(兵庫)×小川(埼玉)
川合(静岡)×大西(福井)
鬼塚(千葉)×妹尾(福岡)
藤﨑(大阪)×表(東京)
松本智(神奈川)×安藤(愛知)
奥(山口)×尾崎(京都)
1回戦(第3試合場)
○高橋ひかり(千葉)(ド 延長 )池田仁美(兵庫)×
→両選手とも思い切りよく試合をしたがなかなか有効打を奪えず、30分以上のしあいとなり、最後は髙橋が引きドウを決めて勝利した
×関川絢心(北海道)( 延長 メ)渡邊タイ(熊本)○
→警察大会でも活躍した関川が女王・渡邊を攻め続けたが、最後は渡邊が出ばなメンを決めて勝利した
○内田涼子(東京)×山﨑里奈(宮崎)×
○小川萌々香(愛知)(メ )森島百咲(香川)
→相上段対決、試合中盤に小川が引きメンを決めて先取
○中村桜子(茨城)(コ 延長 )岡﨑千尋(大阪)×
×山田亜依(静岡)×志藤綾子(埼玉)○
○安武聖菜(福岡)(メメ 勝ち )佐藤詩央(富山)×
×加藤由佳(秋田)×竹中美帆(栃木)○
藤澤琴日(岩手)×佐藤みのり(東京)○
加藤日向子(鳥取)×横山万優(大阪)
亀井琴葉(石川)×東𡌛嘉怜(愛知)
松本弥月(神奈川)×岩本瑚々(長崎)
×五十嵐和奏(福島)×末永真里(和歌山)○
○玉井 凪(千葉)×渡邊 茜(愛媛)×
×宮川麻衣(山梨)×水川晴奈(岡山)○
×北澤毬乃(長野)×猪原悠月(鹿児島)○
1回戦(第4試合場)
○太田彩月(青森)(メ 延長 )笠 日向子(茨城)×
→延長で太田が引きメンを決めて勝利
江口瑠花(佐賀)×森山加世(島根)
○八木優澄(滋賀)(メ 一本勝ち )仲 彩乃(三重)×
○近藤美洸(東京)×立花愛莉(高知)×
○木村歩由実(兵庫)×作田香帆(広島)×
○小川梨々香(埼玉)×平野梨奈(熊本)×
平野礼佳(熊本)×川合芳奈(静岡)
×福田安優子(群馬)( 延長 メ)大西ななみ(福井)○
鬼塚彩乃(千葉)×小松加奈(宮城)
×阿部なるみ(岐阜)×妹尾舞香(福岡)○
○藤﨑薫子(大阪)×峯松加奈(大分)×
佐藤美空(新潟)×表 ちさと(東京)
松本智香(神奈川)×岩原千佳(徳島)
寺園ひろ子(奈良)×安藤萌花(愛知)
奥 日菜乃(山口)×中村日南(埼玉)
竹下思美(沖縄)×尾﨑麻美(京都)
ライブ配信
男子:第1試合場
男子:第2試合場
女子:第3試合場
女子:第4試合場
第72回全日本剣道選手権大会
第63回全日本女子剣道選手権大会
今年は男女同時開催!
令和6年/2024年11月3日(日)
東京・日本武道館
開会式:9時45分〜
※男女個人戦、トーナメント
→男子2試合場、女子2試合場 ライブ配信決定!
※テレビ放映
→13:00〜16:00(予定)/NHK BS
→16:00〜17:30(予定)/NHK 総合